あいぴーblog

あいぴーの徒然なるままに

集団個別形式を考えてみる

集団個別形式、というのをちょっとやったことがある(いや、結構やっていたとも言えるが)。

この形式は個々に何に取り組むべきかを講師が考えて決めて色々準備しつつ、同時に十数人の演習を見る。演習の様子を見つつ指導を細かく入れていったり、質問に適切に対応したり、例えば軽く授業が必要と判断すればそういう形を入れることもできる。

 

で、最初は人の話を聞いて、そのあと実際にその形式の指導を見てみて、そして自分でやってみて感じたことは、基本的には大手の個別指導塾でやっていることと変わらない、という点である。

 

たとえば講師1名に対して生徒2~3名の個別指導であっても、基本は自分で演習をするという時間である。1コマ90分で1対2授業の場合、1人に使う時間が45分、みたいな摩訶不思議アドベンチャーが語られることがあるが、そーーーーーーーーんなことはない。当然生徒や内容によって変わるが、私が授業をした場合は説明その他で1人10分使うかどうかくらいではないだろうか。15分は使っていないと思う。しかも半分以上は学校がどうかとか部活や行事、趣味的なお話しである。それでいて、(あたり前田のクラッカーだが)成績は向上する。向上するので生徒もやる気が出てくるという好循環に入っていく。実際はそう単純でもないけどね。

無論、プロフェッショナルがマンツーマンや1対2くらいで教えるような個別指導は別ですよ?高度であったり、ある程度個々に時間を割かなければいけない内容であったり、発達障害の特性で周囲にあまり人が多くないほうがいい等、いろいろな生徒個人の状況はあるので、そういう場合に活きる個別指導というのは絶対に必要。

ただ、現実問題として、1対2~3の個別指導塾に通っている生徒の多く(私の体感では7~8割くらい?)はそこまで生徒数を絞った形である必然性は薄い。

 

 

ここで問題なのが、優秀な先生である必要があるということだ。教務力はもちろんのこと、生徒個々をどれだけしっかり見れるか、という点で優秀である必要がある。ポンコツな人だとマンツーマンにしてもろくに生徒を見ることができなかったりするが、優秀なら同時20人くらいでも十分に個々を見ることは可能だ。これは集団授業をしている空間でも同様である。したがって、学校でもそうであろうと思う。

 

保護者の方からもメリットが大きい。大手個別指導塾最大のデメリットとして私が考えている、「保護者の方の金銭的負担の重さと、働く人達がもらう報酬の重さがあまりに不均等」という部分がかなり解消される。

中3では月に3万は当然として、4万以上払うことも決して珍しくない(私の前職では4万以上がデフォルト)。普通の公立高校に行かせたいご家庭で、月4万以上を10ヶ月、さらには間に夏期講習・冬期講習で合計20~30万は払うというのは相当な負担である。毎月iPad miniを一括で買って、夏にドラム式洗濯機買って、くらいの金銭的負担だ。そりゃそういうデバイスや家電と違って、子供の将来への投資にはなるのだから意味は違うとしても、金額的なことを言うとそれくらいのものとなるのである。

で、それに対して社員である教室長や実際に授業する講師がどれだけもらっているのかというと、それはmおっと誰か来たようだ

(個別指導塾のアルバイトや社員募集、ググればすぐ出るので待遇はそれを見れば分かる。バイトのコマ給は提示幅の安い数字、社員募集は0.8掛けくらいで見る)

 

払う側と提供側の金銭感覚のズレが大きければ大きいだけ、不幸が大きくなる。「こんだけ払ってるのよ!」「これしかもらってねえんだよ!」という負の連鎖は誰も幸せにならない。

集団個別形式の場合、金額を安く抑えつつ講師が見る形で指導する時間はかなりの長時間に設定が可能で、さらに先生の実入りも多い。その払う側と提供側の感覚の齟齬が小さくなるはずなのがポイントである(齟齬が完全になくなることはないが)。

 

傍から見ると自習してるだけ、に見えるかもしれないが、優秀な先生が勉強素材を用意してくれて、勉強する空間を提供してくれて、質問し放題で、強制的に大量の勉強時間を確保できる(←小中学生は特にこの強制力が働くのは大事。ご家庭で強制力を働かせようとすると超大変で保護者の方も疲れてしまいます)。それだけでも結構な価値はあるだろうし、本当に優秀な先生であればこれだけでない+αの要素はたくさん生まれてくる。そのあたりがその塾、その先生の価値ということになるだろう。

 

ただねぇ……これってその人材が優秀であることに依存するので、法人として拡大路線取りづらいんだよねぇ……。あとその先生の健康状態にも結構依存してくるので、このような形態で塾を作る場合は考えておかねばならないだろうし、あとは保護者の方もその辺どうなのと聞いてみる、というのが必要かもしれないと思う。

 

ということで、集団個別形式と、先生が横なり向かい側につく個別指導のいいとこ取りをしたいですね。いろんな生徒を預かるのであれば、打てる手は多いほうがいい。個人でやるなら最初はどちらかに絞り込むのが正解手でしょうけどね。